基本的に:
のどれか(or いくつか or 全部)に興味がある人が僕の研究室の対象になると思います。
シミュレーションの場合、現時点で、計算機やプログラミングに熟達している必要はありませんが、計算機の画面を見ると気分がブルーになるような人はあまり向いていないと思います。(ライフゲームの画面などを見ると血湧き肉躍るという人は比較的向いているかもしれません。)
上記 a, b の範囲で自分な好きなテーマを研究してもらって結構です。(現在の、研究室のテーマについてはここを参考にしてください。)
好きなテーマの探し方ですが、自分の興味を言ってくれれば、僕が分かる範囲でアドバイスします。
また、例えば、下記の文献を読んで「面白い」と思うものを探してみるといいと思います。(貴重な時間を費やすことになるのですから、面白い、と思えることをやった方が良いです。)
学類の「進化ゲーム論」の講義で言うと、最後の2回(11/10, 17)の講義で出てきた内容が主なテーマになります。
日本語で読めるものとしては、以下の研究が参考になります。
だいたい、週一回くらいのペースでセミナーをやっています。研究室のメンバーには交替で
などの発表を行ってもらいます。
セミナーは、(1)研究の方針について僕や他の学生と議論する場であり、また (2)学生の間で知識・情報を共有・交換 する場でもあります。なので、可能な限り全員が出席できる日時に行います。
ゲーム理論入門、行動経済学など、テーマを決めて輪読を行います。
また、論文作成、口頭発表・議論のために必要な英語力を身につけてもらうため、基本的構文作成能力の構築を行います。
いずれも、週一回程度です。
必要に応じて、個人的に会ってインフォーマルにダベります。(僕のオフィスに来てもらったりとか、一緒に昼飯に行ったりとか。)研究の進行状況・方向について議論します。
就職活動期間中はセミナーに出ることはできないと思いますが、あまり就職活動が長引くと議論について行けなくなって 、大学四年生の一年間が、精神的に厳しいものになると思います。就職活動の見込みがかなり厳しい人は、少し覚悟が必要だと思います。
「将棋」というゲームには均衡解が存在します(どちらかに必勝戦略があるか、引き分け)。
解を求めるために、伝統的ゲーム理論のプレーヤーは、まず、遠い未来にわたる膨大な可能性をすべて検討し ます。しかし、実際に、「可能性を検討する」とはいっても、将棋における場合の数は桁違いなので、現存の最高性能のコンピュータでも我々が生きている間に計算は終わりません。均衡解を知るためには、現実離れした計算力を持つ理想的プレーヤーを仮定する必要があります。(ただ、将棋のようなゲームにおいて均衡解の存在を証明できるということ自体は 重要です。 )
一方、僕自身の興味は、理想的なプレーヤーによる世界よりも、むしろ有限の能力を持つプレーヤーが「実際どう振る舞うのか」にあります。現実のプレーヤーは、しばしば将棋より複雑な構造を持つ問題に直面しなければなりませんし、時には、「何が問題か」自体を完全に把握できないこともあります。
そのような状況で適切な行動を選択するのはかなり困難なのですが、我々の脳の情報処理機構や生物進化の機構は、ある程度適切な解を有限時間で見つけるのに成功してきています。ここで鍵になるのは適応(学習・進化)によるプレーヤーの内的構造の進化です。 僕の研究では、主に計算機シミュレーションを用いて、適応エージェントの集団現象を分析します。 また、プレーヤーのモデルの再検討という意味で、院生を中心に人間を使った被験者行動実験、脳科学実験を行っています。僕の興味の例としては以下のものがあります。