組合せ数学セミナー
発表内容の概要


11/11(金):八森正泰 (筑波大学システム情報系)
3次元obstruction to shellabilityのpure-skeletonについて

単体的複体が,それ自身はshellableではないが,頂点集合をどのような
真部分集合に制限してもshellableになるとき,obstruction to shellability
であるという.Obstruction to shellabilityは2次元まではすべて特定さ
れているが,3次元以上についてはまだあまり分かっていない.今回は,
3次元のobstruction to shellabilityのpure-skeletonがどのような性質を
持つかという話をしたい.

12/6(金): 夫 紀恵 (東京大学大学院情報理工学研究科)
Periodicグラフ上の最短路計算

Periodicグラフは周期性を持つ無限グラフである.
Periodicグラフのグラフとしての性質は広く研究されており,最短路問題が
一般のperiodicグラフ上ではNP困難になることが知られている.

本講演では,最短路計算が強多項式時間で可能であるようなperiodicグラフ
が満たすべき性質について考察する.
そしてその性質の一つを,平面的periodicグラフが満たすことを示す.


1/13(金): 村井聡 (山口大学大学院理工学研究科)
単体的セル複体の面の個数について

各セルが単体と組合せ同型となるような正則なCW複体を単体的セル複体という.単体
的セル複体は単体的複体の自然な一般化である.単体的複体の場合には二つの単体の
共通部分は単体でなくてはならないのに対し,単体的セル複体の場合には二つの単体
の共通部分が単体の任意の部分複体でよいのが違いである.また,単体的セル複体を
考えることと simplicial poset と呼ばれる半順序集合を考えることは同値であるこ
とが知られており,組合せ論的な観点から単体的セル複体を調べることができる.
この発表では,単体的セル複体についての基本的な性質について解説した後,単体的
セル複体の面の個数の研究に関する最近の話題について紹介する.特に,多様体のセ
ル分割を与えるような単体的セル複体の面の個数について詳しく話をする予定である.

1/27(金) 16:00〜: Lukas Katthän (マールブルグ大学)
Generalized linear ordering polytopes

For every finite Coxeter group W
we define a polytope P_W, whose vertices are labeled with the elements of W.
This generalizes the well-studied linear ordering
polytopes in the case of the symmetric group.
Other examples are the cross-polytopes in case of the dihedral groups
and the so-called linear signed order polytope in type B.
In the talk I will present some results and open questions
concerning this class of polytopes.

1/27(金) 18:00〜: 岡崎亮太 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Stanley depth and Intervals (スタンレー深度とインターバル)

Stanley depth has been studied
by several researchers since detection of a close connection
with decomposition of simplicial complexes.
In this talk, Stanley depth and related notions will be discussed
from the point of view of decomposition into intervals.

スタンレー深度は,単体的複体の分解との
深い関連性があることが知られて以来,研究が盛ん行われている.
本講演では,スタンレー深度や関連の概念を,インターバルによる分解と
関連させて述べる.

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