「どうして勉強しなくちゃいけないの?〜学校教育のこれからとは〜」

北海道札幌開成高等学校 2年 山下 広貴

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作品のテーマもおもしろく、各章ごとにうまくまとまっていると思います。私達が最も評価した部分は誰かが用意したデータではなく、自らアンケート調査を行い、それをもとに分析をしているところです。

一般に何か研究をするときに一番難しいとされているのがこのデータ収集の部分だとされています。インターネットの普及により情報を収集しやすい時代になりましたが、自分が本当に欲しいと思うデータや調査しにくいデータ、データそのものに価値があるものなどは容易には手に入りません。そういったことを考えると自らデータを集めたということは大いに評価できる部分です。

今回、山下君は自分でアンケート項目を考えて調査を行ったのですが、それらのアンケート項目は項目作成時点から綿密に計画されたものだったでしょうか? 

一般にアンケート調査を行うにあたっては「こういう結果が得られれば、こういうことが言えるのではないか」とか「この問とこの問の間には関係があり、1つめをこう答える人は2つ目はこう答えるのではないか。」ということを予め考えておきます。このことを仮説と呼びますが、研究ではアンケートの結果を分析し、始めに立てた仮説が正しいかどうか検証していきます。社会工学類では2年生の授業で、仮説・調査・分析・まとめまで取り組みます。